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岩田リョウコ&清水みさとの テントサウナで逢いましょう vol.04 北海道アヴァント

サウナ大好き作家・岩田リョウコさんと、サウナ大好き女優・清水みさとさんによる、MORZHオーナーズインタビュー企画『テントサウナで逢いましょう』。全国津々浦々でテントサウナ「MORZH」を愛好するオーナーさんを訪ねてお話を伺います。一期一会のサウナ旅。第4回目は、真冬の北海道でアヴァントに挑戦!SaunaCamp.2名も同行して、初のフルメンバーでお届けします。(SaunaCamp.)

憧れのアヴァント!

サウナ好きのみなさん、こんにちは。岩田リョウコです。

ある日のこと。テントサウナ取材班のLINEにサウキャンの大西さんからリンクだけのメッセージが送られてきました。開くと「北海道アヴァント」のHP。次の取材の匂わせに大興奮の我々は「行きます!」「行かせてください!」「いつですか?」と前のめり回答!

というわけで決まった北海道取材。今回は清水みさとちゃん、わたし、カメラの添ちゃんに加えて、サウキャンの大西さんと兼康さんも参加のフルキャストでお送りいたします。行き先は北海道・くったり湖。

くったり湖は、とかち帯広空港から車で1時間ちょっとのところにあります。冬は湖が分厚い氷となって凍るので、ここに穴を開けてグルシンの水風呂にするっきゃないと水風呂ありきでサウナをはじめたのが「北海道アヴァント」のキッカケ。ニコニコしながら日本でアヴァントをするというクレイジーなアクティビティについて話してくれたのは、くったり湖レイクインホテルの社長であり、十勝サウナ協議会の会長でもある後藤陽介さん。

最初は2019年の冬に仲間内の遊びで始めたテントサウナ+アヴァントだったそうですが、今ではテントサウナだけでなく湖畔に常設のサウナを3つ建て、安全性確保のために地元のTACとかちアドベンチャークラブに協力してもらい、2022年からは知り合いだけでなく冬のアクティビティとしてお客さんに来てもらえるようになったそうです。

我らがMORZHもアヴァントに色を……いや、熱を添える一員です。今回は大西プロ、兼康プロもいるので設営から一緒にやらせてもらいました。


デーン!

MORZH MAX(モルジュ マックス)も2人のプロがいるので組み立てはサクサクっと。あっと言う間にできあがり!凍った氷にペグを打ち込むって新鮮でした。氷の上でのMORZH、果たしてキャンプ場のようにアツアツに仕上げることができるのでしょうか?MORZHの威力、見せてもらいましょう。

そして我々のこのポーズなんですけど、この日、帯広市内からくったり湖までの道中、車でエミネムやDr. DREなどのヒップホップを聞いていたので、写真がヒップホップ色の強いポーズばかりになっています(笑)

アヴァントにテンションがあがりすぎて、ヒップホップからのエアドラム大西、エアベース岩田、そしてエアギター清水。

キュイーン!!ギター清水、今年のフィンランドのエアギター世界選手権に出られるかもしれません。

もうそれぞれ何をしてんだかわかんないくらいバッチバチにテンション上がってますが、まだ着衣の状態。このあと入るのは、氷上のテントサウナとこの限りなく0度に近い水です。どんな顔に仕上がるのか……。

これに入るにはモルジュでまず、アッツアツになります。でも氷の上なのでお約束のようにやっぱり滑って転びます。

MORZH MAXは4人で入っても悠々のスペース。ストーブも2台で焚きます。とはいえ、氷の上だし、十分に温まるんだろうかと思っていたら心配なんて全く無用。

ロウリュをどれだけしても石はキューン!と鳴り続け、秒速で乾きます。とにかくストーブが強い!蒸気が広いテントサウナ内に十分に行き渡ってもなお、熱が全然逃げていかない。さすがモルジュが誇る3層式断熱構造。そして氷の上ということもあり、床に敷いた断熱マットが有能でびっくり。歴然たる強さを見せつけてくれました。かっこいいぞ、モルジュ!!

中はアツアツでもう出たい、でも向かうは氷!行けるかなぁと外気温チェックしつつ、スタートを伺います。


まずは大西プロ。いい湯気出てます。

氷点下の外気と水温0度でこの顔。さすがとしか言いようがないです。ミスターモルジュ。


続くは、兼康プロ。爽やかです。

おっと、アヴァントの冷たさにびっくりした様子。

と思いきや、まさかの潜水!さすが兼康プロ! 


3番手は清水みさと選手。これから0度に飛び込むとは思えない穏やかな笑顔。

サウナを愛し、サウナに愛されたミューズ。いくつもの極寒撮影をこなしてきただけあって、アヴァントだってお手のもの。


最後はわたくし!フィンランドでアヴァント経験済みですが、知っているからこそ刺すような冷たさがちょっと怖いです。

いや、普通にめちゃくちゃ冷たいよっ!!

あまりの冷たさに大笑い。そしてものすごい恍惚感!

テント設営時すでにトップギアではしゃいでいたのに、大西プロのこの顔を見ていただければわかると思いますが、もうわけのわからないサイッコーの気分です。

そして、このととのい椅子が置いてあるのはココ。

これ、チェーンソーで丸く氷をくり抜いてあるので大きな氷の中華テーブルみたいな感じになっていて、まわります。でも毎日雪は積もるし凍るので、TACアドベンチャークラブの方が毎朝、チェーンソーでこれを切り直してくださっているそうです。しかも椅子に座っている間は、人力でまわしてくれます。こちらは大ととのい中なので、至れり尽くせりですべておまかせ状態。ありがたい〜!目の前の景色が180度動くととのい椅子・オン・アイスです。

次のセットはアヴァント、2人で入ってみてください!とのリクエストを受け、やってみます。しっかりじっくりモルジュで温まります。


そして、まずは大西・兼康ペアから。


そして清水・岩田ペア。

岩田選手は冷たさで体がガチガチ。アヴァントから這い上がることができず、大西さんと清水さんに引き上げてもらっています。でもめちゃくちゃ気持ちがいいのでやっぱり大笑い!

写真の我々の表情を見ていただければわかると思うのですが、壮大な景色を見ながら十勝の風に吹かれて、お腹の底から笑って、全身で気持ち良くなりました。サウキャンのお二人はこれまで全国津々浦々いろんなところでテントサウナをしてきていますし、みさとちゃんは「のちほどサウナで」で全国各地のサウナ施設に行かれています。サウナを知り尽くした彼らをおおはしゃぎ(全員30オーバー!)させてくれるサウナと十勝の自然とアヴァント。やっぱりすごいなぁと思いました。

働く大人の「あれやらなきゃ」なんていうことをぜーんぶ忘れさせてくれて、心から楽しませてくれる北海道アヴァント、これは完全に「いい大人の遊び方」だと思いました。

サウナが大好きなわたしたちからしたら「こんなに贅沢な自然遊びはない!」と感じるのですが、突然湖に穴を開けて、サウナを湖の横に作り、凍った湖に飛び込む人をもてなす後藤社長の姿を見るホテルのスタッフさんたちのことを「この状況に付いていけていないかも」とご本人は感じているとおっしゃっていて、ちょっと笑ってしまいました。

そりゃそうですよね、突然エクストリーム系サウナですから。でも後藤社長曰く「夏も湖にダイブできるように足場をウッドデッキにしたり、どんどん改善して夏も冬もアウトドアサウナができるようにアップグレードしていって、うちのサウナのために遥々やってきてくれるお客さんが楽しんでいる姿を見てもらえたら、スタッフのみなさんもわかってくれるはず!」とお話してくれました。

帰り道、わたしたちもフロントのスタッフの方に「こんな経験滅多にできないですよ、すばらしいです!」と興奮して伝えておきましたので、もうわかってくれているんじゃないかなって思います。

夏の湖に飛び込むサウナも始動開始しそうですし、今年の冬にはまた、アヴァント体験ができます。まさか日本でこれができる日が来るとは思わなかったです。多幸感が10日間くらい続いていました。

最後に。実は取材することが決まった後、北海道アヴァントがテレビで放送されているのを見た母親から「今、テレビで氷の中に入ってるけど、アンタ、あれ絶対やっちゃダメだからね!」と写真付きでLINEが来ました。お母さん、わたし、まさにその場所で氷に穴あけて入りまして、人生でも指折りの自然体験で大ととのいして帰ってきました……。

北海道アヴァント

交通:とかち帯広空港から車・バスで約1時間「湯宿くったり温泉レイク・イン」受付
営業:アヴァント体験は冬季のみ
料金:1人19,500円〜(税込)要事前予約
予約:https://tokachi-sauna.com/avanto/
※詳細な実施期間は施設までお問い合わせください

Profile

【岩田リョウコ】

兵庫県生まれ名古屋育ち。コロラド大学大学院で日本語教育学を学び2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中の2015年にアメリカで出版した『COFFEE GIVES ME SUPER POWERS 』は、Amazonランキング全米1位のベストセラーに。世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ好きが高じてフィンランド政府観局フィンランドサウナアンバサダーに任命される。著書に『週末フィンランド ちょっと疲れたら一番近いヨーロッパへ』(大和書房)、『HAVE A GOOD SAUNA! 休日ふらりとサウナ旅』(いろは出版)、『エンジョイ! クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』(KADOKAWA)、『コーヒーがないといきていけない! 毎日がちょっとだけ変わる楽しみ方』(大和書房)がある。

【清水みさと】

女優。オーストラ・マコンドー所属劇団員。舞台、映画、ラジオなどで幅広く活躍する一方、1日に何度もサウナへ通う「サウナ大好き女優」としても知られる。規格外のサウナ偏愛ぶりは業界でも話題となり、TBS『世界ふしぎ発見!フィンランド、エストニア編』ではミステリーハンターに抜擢される。マイナス20度環境でも躊躇なく雪原に飛び込み、サウナショップでストーブを愛で回すマニアぶりは、SNSを中心に大きな話題となる。冠番組であるラジオ『サウナいこ?』(JFN12局)は、2021年6月現在で放送300回を突破。『サウナイキタイ』のポスターでモデルを務め、『マグ万平の のちほどサウナで』準レギュラーとして頻繁に登場することから、愛好家からは「サウナ界のミューズ」と慕われている。

文章:岩田リョウコ
モデル:清水みさと
写真:添田康平
編集:SaunaCamp.