テントサウナを楽しむ全ての人に最低限知っておいてほしいアウトドアの基礎知識&マナー

テントサウナを楽しむには、最低限のアウトドア知識が必要不可欠!火を使うだけに、一歩間違えば大きな事故に繋がる危険性があります。安全、安心に楽しむために、知識を身につけておきましょう。ここでは「安全対策」と「キャンプマナー」をテーマに、最低限覚えておいてほしいことをご紹介。テントサウナデビューする前に、ぜひ一度目を通してください。

 

盛り上がっている今こそ意識したい「安全」と「マナー」

嬉しいことに、ここ数年でテントサウナのユーザーさんが増えてきました。キャンプ場さんの認知度も上がってきて、テントサウナOKと公言されている場所も増えてきています。ユーザー同士で「このアイテムがよかった!」なんて情報をシェアしたり、庭先や屋上などさまざまな場所で活用されていて、シーンの盛り上がりを実感しています。

しかしその反面で、安全面や利用マナー面での課題もあると感じています。テントサウナを安全に楽しむためには、危険性もしっかりと知っておかなければなりません。また、周囲の方々への配慮、マナーの徹底も忘れてはいけません。懇意にしているキャンプ場さんからも、憂慮の声をちらほら聞くようになってきたので、改めて呼びかけたいというのが今回のテーマです。

 

「一歩間違えば事故も起きる」危険性を知ろう

テントサウナを楽しむ人々の中には、これまでキャンプやアウトドア遊びをした経験がないという人もいると思います。まずは外遊びには危険がつきもの、そして火を扱うことには細心の注意が必要であることを理解する必要があります。

キャンプ界では「テントの中で薪ストーブを燃焼させる」というのは、そもそもアウトドアスキルの高い人たちが挑戦する冬の楽しみ方です。実は日本国内のアウトドアブランドが発売するテントの中で、薪ストーブが標準でインストールできるモデルはほとんどありません。一酸化炭素中毒、火事、火傷、そういったリスクをユーザーが負ってしまうことを考慮し、国内アウトドアメーカーからは製品としてほとんど発売されていないのが現状です。そのため、ユーザーは自分のテントにDIYで穴を開け、安全対策を万全に施しながら、テントのなかで薪ストーブを楽しんでいます。

テントサウナは初めから薪ストーブを前提に設計されていますから、DIYスキルのなさから事故に繋がることはあまりないかもしれません。しかし、それ以外のリスクは同じように存在します。当然、それなりの知識と準備が求められます。まずは「一歩間違えれば命に関わるような事故につながる、危険と隣り合わせの遊びをしている」ということを自覚しましょう。

 

アウトドアの知識を身につけて、事故を未然に防ごう

キャンプを長く経験していると、自然の脅威に遭遇することがあります。突風でタープが飛ばされる、ゲリラ豪雨で河川が増水する、雪でテントが倒壊するといったトラブルです。こうした経験を積むと「ここに張れば風の影響が少ないから比較的安全だ」とか、「このまま火入れしては危ない」といった判断が自然とできるようになります。事故は偶然だけが引き起こすものではありません。知識と経験で防ぐことができることがたくさんあります。何か判断に迷ったら、キャンプ場のオーナーさんに相談するのが一番確実なのでおすすめです。

アウトドアの正しい知識はさすがに書ききれないので、専門書籍などにお任せしますが、テントサウナに関する最低限のチェック項目をあげておきます。正しい知識を身につけて、安全にテントサウナを楽しみましょう。

ちなみにSNSを見ていてもっともヒヤヒヤするのは、ロープをしっかりと張っていない、ペグ固定していない人がとにかく多いこと。MORZHをはじめ、いくつかのブランドはテントをロープ固定しなくても自立しますが、突風が吹けば一発でひっくり返ります。もしその時、ストーブが燃焼中で中に人がいたら……自分だけでなく、一緒にいる人も巻き込んで大きな事故に繋がる可能性があります。ペグでしっかり固定してロープは絶対に張りましょう!!

 

▼テントサウナ安全チェックリスト

<天候判断>
・強風時は絶対に使用しないようにしよう。風速10m以上の予報の日は非常に危険!
・大雨の前後は水辺の氾濫に注意が必要、無理な実施はやめよう
・天気が急に悪化した場合は、速やかに冷却して使用をやめよう

 <テント&ストーブ設営>
・テント設営や火器使用が禁じられている場所では絶対に行わないようにしよう
・テントは増水による影響のない、できるだけ平らな場所に張ろう
・最低でも周囲3m以内に燃えやすいものがないか確認しよう。他のテントとは離そう
・ロープは必要箇所すべてにペグ等でしっかりと固定し、緩みがないか定期的に確認しよう
・吸気口がある場合は必ず開けて使用しよう
・ストーブはサウナストーンの積みすぎに注意して、落下する恐れがないか確認しよう
・ストーブから煙突がまっすぐ伸びているか、傾きがないか確認して設置しよう
・万が一の火災に備え、水を張ったバケツや消化器などを用意しておこう
・ストーンは必ずサウナ専用のものを使おう。河原の石は熱で爆ぜる危険性があるので危険です

 <ストーブ火入れ、換気>
・ストーブに火入れする前に破損箇所がないか、煙突の連結に緩みがないか確認しよう
・吸気メッシュは必ず開け、雪や岩などでふさがっていないか必ず確認しよう
・ガス、または可燃性物質を使用してストーブに火入れするのは危険なのでやめよう
・よく乾燥した薪以外のものを燃料として使用するのはやめよう
・薪ストーブに火を入れた後は、必ず耐熱手袋を着用して作業しよう
・一酸化炭素チェッカーは必ず携行して設置しよう
・薪ストーブの燃焼が弱まり、煙が逆流したら速やかに換気しよう
・熾火の状態のまま中に滞在するのは一酸化炭素中毒の危険性が高いと知ろう
・アロマオイル原液を直接ストーブにかけると、油分で炎が上がる危険があると知ろう
・テントに定員以上入ると、出入りの際に火傷の危険性が増すのでやめよう

 <サウナ>
・高血圧、心臓疾患、妊娠中、その他医師に禁止されている人はサウナ利用を控えよう
・水分を必ず補給して、脱水症状や熱中症にならないよう注意しよう
・サウナ内にメガネやアクセサリーを持ち込むと高温になるので外して入ろう
・サウナ内に可燃性の物を持ち込まないようにしよう

 <水風呂、その他>
・飲酒後や子どもだけでのテントサウナ使用、川や湖への入水は絶対に止めよう
・川などの水に入るときは流れ、深さなど、周囲の安全を確認して入ろう
・冬場は寒さで身体が動きにくくなるため、一層注意しよう
・日没後に川、湖、海などに入るのは危険なのでやめよう
・子どもだけで川や湖に入らないよう指導と監視を徹底しよう

 

キャンプのマナーを守って、フィールドをシェアしよう

安全管理と同じくらい大事なのがマナー、周囲への配慮です。テントサウナはユーザーが増えてきたとはいえ、日本での認知度がまだ高くないギアです。水辺のキャンプ場で楽しむ人がほとんどですが、そこには当然、キャンプを楽しみにきている人たちがたくさんいます。

テントサウナ体験は素晴らしいものですが、非日常の高揚感から、盛り上がりすぎてしまうこともあります。静かにキャンプや焚火を楽しもうと思ってきている人からすれば、夏以外に川や湖へ飛び込む様は異様に感じて当然でしょう。また、釣りに来ているお客さんが顔をしかめることもあるでしょう。大前提として「テントサウナはまだまだイレギュラーな存在」という認識を持つことが大切です。

もちろん、キャンプ場さんによっては夏以外お客さんが少なく、閑散期に遊びに来てくれるテントサウナユーザーを歓迎する声もあります。テントサウナのユーザーがもっと増えてくれば、その声は将来的にどんどん増えるでしょう。サウナ愛好家みんなでマナーを守り「サウナ客はマナーが良いから大歓迎」という未来を目指しましょう!

大切なのは「フィールドをシェアする」という考え方ではないでしょうか。キャンパーも、釣り人も、テントサウナユーザーも、同じ場所で自然に触れたい、自然を楽しみたいという心は同じはずです。自然にも相手にも敬意を払い、マナーを守ることは誰にとっても必要です。テントサウナを楽しむ際は、煙、音、川や湖への入水など、周囲への配慮を忘れず、お互いが気持ちよく過ごせるように努めることが重要じゃないかなと思います。サウナを愛するみなさんなら、この感覚の大切さがわかると思っています。

 

▼テントサウナのマナーチェック

・テントサウナができる場所かどうか事前に確認しよう
・大声で騒いで周囲に迷惑をかけることは絶対にやめよう
・キャンプ場のルールに従い、消灯時間を守ろう
・煙が出て迷惑がかかる場所は避けよう
・混雑の激しい時期は避けよう。子どもたちの水あそびを優先しよう
・釣りを楽しむ人がいる場合、邪魔にならないか配慮しよう
・薪の燃えかすや灰はバケツに移し、所定の場所に捨てるか、鎮火して持ち帰ろう
・ゴミを残すのは絶対にやめよう、来た時よりも綺麗にして帰ろう

 

正しい知識とマナー、大事です!

テントサウナの「安全対策」と「マナー」、イメージが湧きましたでしょうか? 誰でも気軽に楽しめるテントサウナの魅力ですが、正しい知識がないと事故やトラブルに繋がる危険があります。トライしたいと考えている方は、記事を参考にしながら安全に楽しんでもらえればと考えています。

とはいえアウトドアの知識習得やテントサウナの設営、薪ストーブの取り扱いに不安のある方は多く、Sauna Camp.にもたびたび相談が寄せられています。そんな方々が安全に、安心してテントサウナデビューできるように、現在「サウナキャンプスクール」を企画しています。いくつかのキャンプ場さんと提携して、半日ほどで終わるものを想定しています。実際に設営して楽しむところまで、アウトドアで体験しながら教えてもらえる場所があればいいなという想いから企画しました。もうすぐきちんと発表できると思いますので、楽しみにしていてください。

アウトドアの安全な知識を身に着けること、フィールドで紳士淑女であることが、テントサウナの未来をより自由にしてくれると信じています!

Text / 大西洋

おすすめ記事